豊岡のフリーペーパー「”移住”のホンネサユリの場合」がおもしろいよ！

2018年6月30日2018年7月9日

豊岡市が取り組んでる「移住・定住」プロジェクトの中の一つに、先輩移住者が中心の市民ライター達が発信する、兵庫県豊岡市移住ポータル「飛んでるローカル豊岡」というWebサイトがあります。

僕も豊岡にUターンするときに、豊岡のことを調べてて「面白い取り組みをしてるな！」ととても興味を持ったサイト。

この市民ライターさんが中心となって制作された、B5サイズで全26ページの大ボリューム、かなり読み応えのある新しいフリーペーパーができあがったので、いただいてきました。

豊岡のフリーペーパー「”移住”のホンネサユリの場合」がおもしろいよ！

東京出身で20代なかばのサユリという架空の女性が主人公

このフリーペーパー、一般的な情報発信をするだけの情報誌ではありません。

東京から豊岡に移住してきて1年半の「サユリ」という、架空の女性が主人公で、そのサユリを中心に豊岡の良いところ、おすすめのところはもちろん、不便なところ、物足りないところまで、豊岡に移住したことで感じたホンネがとてもリアルに、面白おかしくまとめられた物語のようなフリーペーパー。

サユリのプロフィール

東京生まれ、東京育ち。
大学卒業後、東京の大手商社に就職し、充実した毎日を送りながらも、いろいろなもので溢れかえっている東京でこのまま暮らし続けることに疑問を感じるようになる。
たまたま耳にした豊岡に興味を持ち、実際に足を運んだ時に見た円山川の風景に心を奪われ、豊岡に移住を決心。
豊岡に暮らし始めて1年半。豊岡の名産、鞄屋さんで働きながら、豊岡の暮らしに順応しようと奮闘中。

邦画を見ているよう感覚のフリーペーパー

僕は洋画よりも邦画が好きなんです。
もちろん、洋画も面白いですが、セリフやその前後の情景で、すごく繊細な部分やいろいろなことが映像から感じ取れるのは、字幕を読みながら見る洋画よりも、邦画だなぁと思います。

このフリーペーパーを読んでいて、所々にそういったサユリの繊細な心の変化や気持ちが見え隠れする部分が、邦画的でおもしろいです。

豊岡での暮らしも1年半がすぎて、少しずつ理想と現実のずれが出てきたサユリ。
そんなサユリが、豊岡暮らしを満喫している先輩移住者を訪ねたり、豊岡の楽しいところに出会いながら、少しずつ気持ちが変化していきます。

見開きで登場する3つの表情の円山川の写真と、そこに添えられているサユリの心情。

結びで綴られている「わたしにとって、ちょうどいいみたいだ。」という言葉は、最後の最後で、「あー、よかったねー、サユリ。」とホッとしました。

サユリの変化とあわせて、嫌味なくちゃんと豊岡の紹介もされている構成が面白いなぁ！と思いました。

豊岡アルアルや豊岡女子の赤裸々トークも面白い！

フリーペーパーの内容全部が物語っぽいわけではありません。

冬のこととか、カメムシのこととか、鹿のこととか、カニのこととか、豊岡市民としては一般的なアルアルのコーナーや、豊岡育ちの女子、移住してきた女子、サユリの赤裸々に語られている女子トークのコーナーも面白いです。「ラブホが2、3軒しかない」とか言っちゃってるよ！笑

お買い物のこととか、ご近所付き合い、豊岡での仕事事情なんかも、とてもリアルに語られています。

僕も豊岡暮らしは、まだまだ1年ちょっと。
このフリーペーパーで初めて知ったお店や場所もたくさん紹介されていたので、是非行ってみようと思います。

デザインやイラストもいけてるよ！

豊岡市内のデザイン会社で制作、印刷されています。
とてもシンプルなデザインだけど、手書きのかわいい文字や添えられているイラストもとてもセンスを感じます。

全てではないですが、このフリーペーパーの中に登場する、サユリや細かなカットイラストなども、豊岡で活躍されているイラストレーター、Bullさん、RINTAROさんが手がけておられますし、写真も城崎のフォトスタジオ、イガキフォトスタジオさんが撮影されていたり、豊岡のクリエイティブな力が集結したフリーペーパーです。